『イシューから始めよ』 12のチェックリスト

ロジカルに考えることは、常日頃からやる必要がある。しかし、コンサルティング会社にでもいない限り、常日頃から考える環境づくりは難しい。思考として、定着させることは難儀だとしたときに、次にできることとしては、ロジカルに考えようとする時間をしっかりと確保することだ。脊髄反射的にできなくとも、時間を確保してじっくりやればいい。...

「その日暮らし」と「未来予測」の間で その1

「ヨーロッパ最高の知性」と称されるジャック・アタリの『アタリ文明論講義』を一気読みした。これまでのアタリ本の読みにくさはなく、流れるように読める本である。そのため、削ぎ落としたものもたくさんあると思うが、深く知りたければ他のアタリ本を読めばいい。 同時に『その日暮らしの人類学』という未来を予測するアタリ本とはまるで縁の...

読んだ本ベスト9(2015年)※honz紹介本を除く

ということで、2015年のベスト9をまとめてみた。HONZで紹介しなかったものからピックアップ。 現代の消費社会の構造を暴いた一冊。アンチ消費主義や大企業やグローバル企業への反感や不信感、オーガニックや地産地消を賞賛する、そんな文化的左派やヒッピーたちがいかにして消費文化に取り込まれていったか、取り込まれているかを書い...

[夏目漱石]道楽と職業をまとめてみた

人のためにするすなわち己を捨てて世間のご機嫌を取り得た結果として職業としていると見るよりは、己のためにする結果すなわち自然なる芸術的心術の発現の結果が偶然人のためになって、人の気に入っただけの報酬が物質的に自分に反響して来たのだと見るのが本当だろうと思います。 危なっかしいが、理想的な生き方として共感する。 幸いにして...

福田恆存にはまってしまう、NAVERまとめを3つ作るほどに

いつのことだったか、ネットサーフィンをしていたときに、日本を憂う「てふてふ調」で書かれたウェブサイトに行き当たった。古いHTMLのサイトだったが、説得力がある文章で、気になって最後まで読み漁っていくと、推薦本があった。今も昔も変わらないが、納得がいけばとりあえず、Amazonでぽちるのである。このときもそうだ。そして、...

ジョセフ・ヒース『啓蒙思想2.0』

ジョセフ・ヒースの本が好きだ、この本で2冊目なのだが、彼のアップテンポな文体、話題の広がりと収束のさせ方のリズム、かゆいところに手が届く。心理学、脳科学、認知科学、哲学、メディア論、政治を行き来する、この人間に関わるヒース・ゾーン(勝手に僕が名づけました)が自分が興味・関心のあるところだから、好きになるのも当然なのかも...

陸軍中野学校

衝撃の映画だった。 見たタイミング、見た場所、絶妙だった。 テロリズムと戦争時におけるスパイ活動。 中野という場所。 そして、なにより映画としてすばらしい完成度。 戦前から戦中にかけて実在した大日本帝国陸軍のスパイ養成機関を部隊にした映画。 1.突然の招集による主人公とフィアンセの別れ 2.衝撃の指令と人生の転換 3....

[honz]突き放した視点で見る宗教、発想が変わる『教養としての宗教入門』

フランスの風刺週刊紙「シャルリ・エブド」 の襲撃事件、1年あまりで国家に近い体制を築いた「イスラム国」、そして日本人2人が人質となった事件、2つの旬なイシューは国際政治や経済の問題であると同時に、宗教から見つめることができる。そのための浅く広い基礎知識と斬新な見方が本書にあると言っても過言ではない。 「宗教」という言葉...

『西田幾多郎』 佐伯啓思

難攻不落の読み物がある。わかったふりをして通り過ぎることも許さず、立ちはだかる。どれだけの本を読み、人生経験を積めば、読めるのだろうか、再び挑もうと意欲を持てるのだろう、と悩ましいながらも、ずっと本棚の真ん中に飾られている本がある。 西田幾多郎『善の研究』。どうにか読解したいと鎌倉にある東慶寺に、寸心荘に、足を運んでき...